富岡義勇はコミュニケーションが苦手?彼の思考を言語化すると?
鬼滅の刃ではそれぞれのキャラクターが過去に深い傷を負い心の奥で哀しみを抱え、それによってか、強い信念を持って成長していくようなストーリーが描かれている。
そのため、口調もそうだが、それぞれのキャラの色が濃いのもこの漫画の魅力。
集団行動を乱す人間は現実、どの組織にも存在する。少なからず富岡義勇もそれに当てはまる。おまけに作中で彼は周囲に「嫌われている」というレッテルを貼られていた。つまり孤立しやすく、人に考えや想いを伝えるのが苦手なタイプともいえる。
しかし、このようなタイプは賛否両論。物語の中では彼を含め、それぞれのキャラクターの重要性を示している。その中で今回、富岡義勇に的を絞り思考や人間性について分析しようと思う。
実は上に熱い?例え集団を乱す行為であっても、そこには信念があり彼はリスクを取りながらも行動で周囲に示そうとする。
一見クールで自信家であるが、行動も他のキャラクターとは異なる。義勇の過去が、それを裏付けているので彼について知る事は、窮地においやられたとき這い上がるためのヒントになりそうだ。
そして、鬼滅の刃が子供から大人までを熱狂させる理由。富岡義勇が読者からリスペクトされる理由とは一体…。
■好きも嫌いも、まさに表面一体である
■富岡義勇を読者目線で描いてみる
富岡義勇をイラストで表現!義勇の嫌われる勇気!彼の特徴を分析!
鬼退治を目的とした鬼滅の刃。富岡義勇は、その作中の中で最も有力とされる「柱」という集団に所属する。
例えるならCIAや特殊部隊と聞くと、おそらく大半の人がイメージしやすい。様々な経歴や実践があってこそ、そこに至ったのだろうと。
鬼滅の刃(作中)の中で柱というは、それだけ特別視される。
富岡義勇の強さの秘訣!悲しみが彼を強くした?
イレギュラーな事態に対応できるのも富岡義勇の強みであり、弱みでもある。主人公、炭次郎の妹、禰豆子が鬼と化したとき富岡は自身の使命を果たさなかった。
鬼と化した禰豆子に「人の心が残っている」と察した義勇
これは前代未聞。義勇の自己判断であり、あきらかに組織(柱)のオキテに反する行為だった。
おそらく、鬼退治はこれまで徹底して行なってきた。彼は名誉や実績を残してきた柱の中の一人だったはず。
瞬時に判断する度量
組織の中で、その場、その瞬間で大衆の意見を無視するような決断や判断ができるだろうか?中々できない。自分自身が危ういと理解しながらも彼は決断し、それを曲げることはなかった。
それなりに地位を掴んだ人間がこのようなリスクを犯したこと、目先の事を考えるなら決してメリットはないように捉えられる。
彼は独立した精神をもっていた
同志の柱である胡蝶に反発した富岡義勇!彼には独立した信念があった!
不器用な二人!好きも嫌いも表面一体‼︎義勇対胡蝶は茶番ではない?
胡蝶は義勇に仕掛ける。これは義勇の真意を確かめる為の行動なのだろうか?胡蝶は、ここで茶番のような事をしても義勇の真意は掴めないと思ったのか、二人は激しく激突する。
義勇もそれに対し意思を示さなければならない。行動で察する…互い交える事で互いに理解させようとする。
どちらかというと義勇は行動で示す、実力、実績で示すようなタイプに当てはまるのではないだろうか。
あくまで、この時点での個人的な感想だが胡蝶にサイコパス性のようなものを感じてしまった。(この感想もいずれ撤回する)
余談だが、何かの映画で「人は行動で決まる…」という言葉があった。
義勇が無言実行タイプか有言実行タイプか…定かではないが、いずれにしても実行する。作中の過去のシーンや記憶では、表面上のクールな印象から想像もつかないような悲しいストーリーが描かれている。
このようなタイプのキャラクター設定の場合は過去を映し出さない傾向が多いが、義勇の場合はところどころで過去の記憶が映し出される。過去の結晶というべきか…読者の想像が膨らんでいき、感動を生み出す。
自身の無力感や後悔、悲しみ等、様々な感情が入り混じっているようにみえる。しかし、過去を辿れば彼が強くなった理由、強くなるための決意や信念が分かる気がする。
彼の場合は自身は柱のような組織で向き不向きかといえば、不向きかもしれない。他の柱達と目的や方向性、基本軸は同じであっても乱しかねない。しかし、結果的に富岡義勇は必要である存在であること。炭次郎、禰豆子の件が例え世の中に反する行為であったとしても、彼は決して柱としての信念を曲げた訳ではない。それは義勇にとっても特別なケースだった。
富岡義勇は繊細な心の持ち主!彼は言葉より行動で示す!
序盤は炭次郎達に、どこまで感情移入していたかは分からないが、いずれにしても彼の過去の経験や想いを知れば、彼が行動する理由が分かる気がする。そんな富岡義勇という人物像に読者は魅了されていく。
富岡義勇は嫌われている?嫌われていない?
このセリフだが実際は好きも嫌いも表面一体であるのかもしれない。富岡義勇は人に対し様々な感情を与える。言葉数は少なく、あまり感情を表には出さないが、一言一言に重みがある。義勇は人の心を動かす人物であるということは間違いない。
大ヒット・コミック鬼滅の刃のイラスト!富岡義勇を描いてみる!
今回もコピックを使用。基本的にコピックは重ね塗りできるので、薄い色から塗っていき、後から濃い色でメリハリが出せるのと微調整や修正が可能なので塗りやすい。
※色鉛筆の使用に関する記事は別の機会で
※こちらの衣装やポージングはKG/S,A,Uさんの富岡義勇のイラストを参考
国外、海外問わず多くのデザイナーが愛用するコピックマーカー
髪色はデザインマーカーのコピックN4をベースに使用し、その後N5…と番号を上げて陰影をつけていく。
ブラック一色のベタ塗りか、グレーとブラックの二色分けも捨て難い。迷いがあったが今回はグラデーションで動きと質感を出してみた。
グレーはモノクロのようなイメージなので、カラーのイラストの場合は薄めの青紫のような色をグレーの上から重ねて深みを出す表現方法もある。もしくは、はじめから調合されているコピックから選んでも良いと思われる。
コピックの利点を生かしグラデーションで塗っていく
こちらの線画から徐々に色を入れてゆく。コピックの利点の一つとしてペン先の細さが挙げられる。そのため髪の毛のライン等、シャープなラインもひける。一見、筆のようなカタチをしているのでベタ塗り用にも見えるが適度にカタイので応用が効く。
髪の毛先部分に関してはイメージとしてはペン先でスッと払う感覚。この作業を重ね、繰り返していく。
個人的には少し強めにペンを握って安定させると良い気がする。ただし、用紙に強く押し付けないように注意が必要だ。
グラデーションはペンを握って動かす、塗り重ねる回数が多くなるで指にペンダコができる。(個人差はある)
工程は増えるがベタ塗りと異なり一発勝負ではないので、その点を踏まえると、どっちが大変とは言えない。
今回は塗り終えた後に黒ペンでラインを入れて仕上げる方法で
その時の気分にもよるが、塗ってから黒のラインをなぞり書きする。
塗り分けた部分を縁取りするイメージだ。多少の計算と異なっても、塗り分けた部分に合わせて黒ペンでラインをひく。今回は、柄(模様)が複雑であったため黒のラインからコピックがハミ出してしまうリスクを避けた。
基本的にデッサンの基本は最後に一番暗い色を使う。(昔習った)なので黒のラインが一番最後であっても問題ない。
基本、黒のラインをバッチリ書き込んでから仕上げで塗る時が多いが、これに関しては個人的に正解はないと思っている。
場合によってはデジタルで塗るよりも作業が早いく進むのと手書きならではの質感も生かせる。
さらに乾くのも早いので手にインクが付くなんてことは殆ど無い。
どうでも良い話だが、ペンのフタを開けるときに誤って指にペン先が当たりインクが付着してしまう時は多々ある。(自分だけかもしれないが)
なので赤系を使用するとまるで指から流血したかのようにインクが付着する。
紅色のような赤が手元に無かったのと、インクが切れそうだったので今回はギリギリセーフといったところ…。最後デジタルで色彩調整や陰影の調整など微調整行う。
胡蝶の文字はペン習字の講習である平井京子氏が描いてくださった
ペン習字講師、平井京子氏が偶然にも数ヶ月前に描いてくださった作品。こちらの胡蝶は記事のタイミングを狙った訳ではなく、また別の理由。これは偶然。
文字はご本人の感性で意味合いやイメージに合わせて崩したり、アレンジを加えるのだそう。
インテリアとしても映える書体
新進気鋭(しんしんきえい)の文字も平井京子氏。言葉の意味は突如現れた有望な人を意味する四字熟語。鋭い、勢いがある、将来有望などの意味も持ち合わせているので、この言葉は今回描いたキャラクターにもマッチ。
本日の夜食はローストビーフ。和柄の皿にそえて…。