もし特殊な力が得られたら?主人公を含め、普通の生活から一変した世界が描かれた漫画。それがシャーマンキング。
そんなメルヘンな漫画を独自の視点で語ってみよう。
そこには特殊能力者同士の闘いがあった。あくまでも例えだが、「お金を手にしたら…」「もし億万長者になれたら」「あの人のような能力があれば」という願望が、人それぞれにあるが、もし、それが突然手に入ったとしたら?願望が叶ったとしたら?
果たして「その時点で人生満足」となるだろうか?体感してない私にとっては未知なる領域である。
しかし、なんとなく想像つく部分もある。それでも、きっと、また、新たな壁にぶち当たるだろう…と。
シャーマンキングの世界では、多数の能力者が存在し、その中で闘いが繰り広げられていく。そこは漫画特有のメルヘンな世界ではあるが。
今回はRYO NAKAYAMAがシャーマンキングのイラストを描き、物語の内容を現実社会に当てはめながら語る。
■非現実の物語の中に本当の現実が見える?
■シャーマンキングのキャラクターを描いてみた
自分の中で高い目標や到達点に立った時、また新しい闘いが待ち受けている!
現実はアスリートの世界でも技術職や資格も含め毎日の積み重ねが必要なのは確か…。
やはり、本人の中で高い目標があったとして、仮にその到達点に立ったとしても、今度はそのレベルの中で、また闘いがあるのだろう。
例えば、名探偵コナンの主人公「コナン」は大人の記憶と頭脳を持ったまま、子供の姿になり、子供として生活していくことになった。
生まれ持った頭脳もあるが、当然、その中では、他の子供と能力や経験値で比べたら圧倒的なレベル。
ただ、当然、そこに優越感などは無い。彼(コナン)は大事件を解決するという使命があり、子供とは全く別次元な域。
つまりシャーマンキングもそうだが目指す目標などが大きい。常にリスクがあり、上を目指す。そう…。常人では考えられないほど。
様々な、漫画のキャラクターを見ていると「その能力をうまく生かして普通に生活したら??」と思う瞬間もあるはず…。
それは当然!
葉も実は平凡な生活を理想としているのだ。
だが、その前に本人にとって宿命のようなものがあり、やるべきことがある
「やるべきことがある」というのは仕事に置き換えても同じで、かなり多くの人に当てはまるのではないでは?
特に今が試練だと感じているときは決して楽ではない。
モチベーションが高まりながらも、時には挫折や自分の無力さを痛感したり…。
遊びや道楽、浪費を控えたりと、我慢することも多々ある。
様々な漫画のキャラクター達は、その試練を乗り越えた後を想像し、目標設定している。その後を思い描いている。
それはシャーマンキングのキャラクター達も同様。
平凡の定義も人それぞれ異なるが、多くの人が意外にも平凡な生活を求めている。
いや、むしろ平凡というよりも、安心感を得たいと願うのかもしれない
不安もない!安心して生活できる事が一番の幸せ?
本人の欲望のためというより、安心のため、誰かのため…といった強い意思が漫画の主人公やキャラクターから感じ取れる気がする。
余談だが、ジョジョの奇妙な冒険のボスキャラであるDIOが「安心について」述べているが、個人的にはかなりインパクトのある"名言"だった。
強さ、金、権力、愛、勉強、仕事、友情…
これらも全て安心を得るためだとDIOは言っているようだ。
もし、仮に今の自分のままで「安心か?」と聞かれたときにどう答えるべきか…
ほとんどの人が立ち止まることはできず、仮に一年を通して考えたとき、必ず何かに挑戦し続けている。(もちろん休暇も必要)
つまり、この話から考えると…
不安を感じている時点で安心はない
挑戦無しでは先の安心は得られない
大切なものは守れない
…という事。
本当の現実は漫画の世界にある?
少年誌から学ぶ男の生き様…
そしてエンターテイメントの中にある世の中の現実とは?
少年誌、格闘漫画の主人公であれば、おそらく大概が全盛期のマイク・タイソンですら確実に倒せるレベルである。
もちろん、リアルなスポーツ漫画などでは、個々の才能や能力は異なるが、有名なキャプテン翼やスラムダンク をはじめ、スポーツ系の漫画は見て分かりやすく、それに影響を受けてスポーツをはじめる子供もいる。
では、シャーマンキングのような漫画はどんな影響を与えるのか?
もしかしたら、非現実の中で描かれるヒューマンストーリーこそ、人間の本質や深い部分に触れている場面があったりする。話の規模が大きすぎるため現実味がないように感じるが…。
科学的な根拠もない見えない力を信じたりもする。信じたくなるときがある。その力を信じることで世界が大きく動いたりもする。
それらを信じることで信念となり行動に繋がったり、ある意味、心の寄りどころとなる。それによって歩み方もそれぞれ異なり善悪は個人の解釈次第。
※分かりやすく例で言えば、宇宙人、幽霊、神話…など
シャーマンキングも現実とはかけ離れた世界であるが、あえて現実世界と繋げて考えてみる。すると、漫画の印象がガラリと変わって見える。
そんなシャーマンキングのキャラクターイラストを、今回「RYO NAKAYMA」が独自のテイストを加え、表現。さらに、原作のストーリーを元に様々な角度から現実世界に当てはめてみる。
シャーマンキングの恐山アンナ!10歳にして許嫁!ツンデレの奥にある純愛!
スーパースピリチュアルコミック"シャーマンキング"そのヒロインであり、中学生にして主人公「麻倉 葉」の"許嫁"という恐山 アンナ。
次期夫でシャーマンキングを目指す葉へ与えるキツ過ぎる試練や言葉、そして躊躇なく下されるビンタのお仕置き...。
まさに、鬼嫁。
しかし、そんなアンナが普段絶対見せない"弱さ"を感じさせるセリフに、アンナの葉に対する"純愛"に感動させられるのです。
そんな"The ツンデレ"な恐山アンナの"ツン"と"デレ"について少し語ってみましょう。
葉と初対面で放ったセリフは「氏ね」
葉との出会いは10歳、葉の祖母でイタコの「キノ」の弟子の一人だったアンナは、麻倉家の嫁となるにふさわしい力を持っているとして選ばれる。そこには麻倉家の歴史に秘められた指名があったのだが...この時ふたりはまだ何も知りません。
それにしても10歳で旦那が決まるとは...。
葉は祖父「葉明」にそれを告げられ、夏休み青森へ会いに行けと命じられます。
そして麻倉家に600年仕える精霊「猫又のマタムネ」を旅のお供に、許嫁に会いに行く旅に出るのでした。
純愛によって大人になった今でも子供に戻れる!お勧め漫画シャーマンキング!
葉と初対面で放ったセリフは「氏ね」
青森へ着き、麻倉家の真の目的を知るマタムネの導きにより、アンナと葉は青森の街中でバッタリ出会う。
もちろんこの時まだ葉はアンナと認知していないが、アンナは突然目の前に現れた葉に「通行の邪魔よ、氏ね」と告げる...。
初対面で「氏ね」とは...しかも理由は通行の邪魔...。
突然過ぎることばに葉はツッコミを入れるが、アンナは「気安く話しかけないで。○○すわよ。」と容赦なくつっぱねる。
実は、この時アンナはある力でこの男が麻倉 葉だと認知していた。その上で放った言葉の裏には、アンナの中にある暗い過去と、誰も傷つけたく無いが故に誰も近づけないという思いがあったのでした...。
これについて詳しくは、葉とアンナの出会いを細かく描かれたコミックス19巻をテーマに、改めて語らせて頂きましょう。
「だからあたしは、葉を愛してる⭐︎」
シャーマンファイト参加への審査中、一見のんきに留守番しているアンナが「まん太」に放ったセリフ。
「自分が世界を変えてやる…」とか、「ついてこいみたいな、ガツガツした奴は嫌い…、そういう奴に限っていざと言う時、何もしてくれない…」
先日のブログで触れた内容とは異なるが、熱い男を嫌う女性もいるということで。タイプは様々なので、これは、あくまで一例。
全知全能を得られるシャーマンキングを目指すシャーマンファイトでは、各々の望みを持ったシャーマン達が集まる。そんな中で葉は、「ただラクな生活がしたい」という、シャーマンキングになったからといって、あくまで普段のユルいスタンスを貫く葉を心底惚れ込んでいる。意外だがある意味アンナらしいどストレートなセリフだった。
「あたしはシャーマンキングの妻になる女よ」
アンナは麻倉家の許嫁に選ばれるほどの強靭な巫力と強さを持ちながら、本編の前編ではその知られざる力を大体的に披露するシーンは少ない。だが緊急事態などでアンナは表情ひとつ変えることなく力を発揮し、その事態をクールにおさめる。
"なめんじゃないわよ"と言わんばかりのアンナらしいスタンス
しかし、アンナが葉へ新たな修行をつける為シャーマンファイト本戦会場のアメリカへ行った時、葉王と遭遇。そこで葉王の圧倒的な強さを目の当たりにしたとき、アンナは葉に以外なセリフを放つ。
「葉には強くなってもらわなきゃ困るのよ。
じゃないとあたし、誰かに取られちゃうかも知れないわ」
これはアンナが葉王に感じた"ヤバさ"と、"葉じゃなきゃ嫌だ"と言う"弱さ"を見せたセリフであった。
※以下ちょいネタバレ
葉王は500年を超える転生を繰り返し、ある目的で麻倉家の血を引く為に葉の双子の兄として再び転生し、シャーマンファイトに参加しています。
つまり、もしも葉では無く葉王がシャーマンキングになった時、葉王は間違いなくアンナを妻にするでしょう。
だから葉には強くなってシャーマンキングになってもらわないと困る...。この考えも女性らしい。男性からしたら重たいかもしれないが、少なからず誰かの為に頑張れるのも事実。
アンナの葉へ対する鬼畜なまでの振る舞いは、麻倉家の指名を除けば、全ては葉と一緒に居たいという想いだけなのではと、個人的にアンナの純粋過ぎる愛を感じる。
ただキツいだけではない。
現実的には、無限実行、有言実行…。賛否両論だが、いずれにしても「実行」してみることだろう。少しずつでも。
最後に…
まだまだアンナな魅力は伝えきれませんが、"The ツンデレ"な恐山アンナは「優しさだけでなく強さもなければ」と教えてくれている気がしますね。
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